「どのように家庭が壊れて行くか」が分かる映画『エスター』【映画感想】
最近ほっこりしたり明るい気分になれる映画ばかりをチョイスしてきたから、かなり久々のホラー。
そしてかなりパンチの効いたホラーだった…_:(´ཀ`」 ∠):
あらすじはこちらからどうぞー(о´∀`о)
R15⁉︎もっと上ちゃう⁉︎
エスターはR15の作品なんだけど、個人的にはもっと上の規制の作品じゃないかと思った。
要所要所でね、なかなかグロい。
いわゆる“グチャッ”っていうのが多い。
鳩のシーンもなかなかやけど、私的には冒頭の赤ちゃんのシーンがヤダ( ;∀;)
赤ちゃんや子供の泣き声が苦手なのもあるんだけどね。
あんなん夢で見たらもうね、一生トラウマものやと思う。(お母さんカワイソウ)
「どのように家庭が壊れていくのか」がよく分かる
見てて思ったんだけど、この映画は“どのように家庭が壊れていくか”が分かる作品だなぁと思った。
- 相手の意見に耳を傾けない。
- 相手を信じず、疑う。
- 自分の正しさを主張するために、相手を攻撃する。
これ。これをするとね、家族は簡単に壊れていく。
お母さんのケイトは、夫のジョンにずっと訴え続けてるの。「不安なの」「怖いの」って。
でもジョンは耳を傾けなかった。(ジョンを責めてるわけではないのであしからず。)
ジョンもケイトに『疑われてる』(過去の浮気のことね)っていうのがずっと引っかかっていたし、事実、ケイトは過去にアルコール依存症だった。
だからジョンは、『ケイトがおかしい』のではないかと決めつけてしまう。
これってすごく悲しいすれ違いではないかと私は思う。
原因はコミュニケーション不足と相手を疑う気持ち。(誰が悪いとか問題はそこじゃなく。)
映像として客観的にみると本当によく分かるなぁと思う。
ほな、家族関係を良くしたいなら、この逆をすればいいということもよくわかるけどね^^
一番怖いのは人間
エスターも、元々は普通の女性だったんじゃないかな。生まれつきサイコパスな人もおるけど、彼女の場合は「歪んでしまった」んじゃないかと私は思う。
なぜなら彼女は本当は大人の女性であり、人のことも好きになる。性 欲だってある。(壁の絵にも描いてあるよね)
だけど相手は自分のことを子供としか見ない。
だから歪んでしまい、結果的には恐ろしいモンスターになってしまったんじゃないかなって。そう考えるとかわいそうではある。
人って100パーセントの“良い人”“悪い人”がいるんじゃなくて、人間は天使にも悪魔にもなる素質を持ってるんだろうね。
どんなオカルトな話より、マイナスに振り切ってしまった人間というのは本当に怖いよ。
実生活でね、縁を切らせていただいた方の中にもそんな感じの方がいらっしゃったから余計に思う。
マイナスに振り切るとね、もう本当になにも通じなくなる。言葉は通じるけど話は通じないという現象が起こります。超怖い。
もう1つのラスト
特典映像でね、もう1つのラストシーンがあるんだけど私はこっちのラストもいいなぁって。
元々のラストは、見ていてちょっと首が痛くなった。(めっちゃいい音で“グキッ”っていうからね。いーたーいー。)
警察に囲まれようが、どこまでも彼女らしく堂々と、そしてしずしずと階段を降りていくエスター。品良く挨拶までしちゃう。
この上なく彼女らしい、背筋が寒くなるラストだと思う。
実際にありそうで怖い
この映画のような話って、実際に起こりそうで怖いんよね。
知られていない難病奇病って、驚くほどたくさんあるからね。
そんなのとサイコパスちっくな人格障害がマッチしちゃってみなさいな。そりゃもう恐怖のマリアージュだわよ。
子供だと思って相手も油断するしね。最強であり最恐。そりゃもうやりたい放題さ。
エックスファイル的な、世界の奇妙な犯罪事件としていつか取り上げられそう。
結論 エスターは捻くれたコナン君
エスターも、コナン君みたいになれば天才になれたのにね。
…うん、エスター=捻くれたコナン君だな。捻くれコナン。
考えてみると、コナン君って本当に賢いよね。卑屈にならず、“子供であること”を武器にしてる。