自由人法帳

「縛られず楽しく自由に生きる」がモットー

うつ病「予防」に運動は効果的だけど、うつ病「真っ最中」な人に運動はできないよ。

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時々、「うつ病には筋トレ!」とか、「ジョギングすれば欝は治る」とかいうトンデモ情報が飛び交っていますよね。経験者として一言言わせていただきたい。

 

いや、無理ですってば。

 

うつ病ってやる気がなくなるだけじゃないんだよ

未だにうつ病を甘く見る人がいるけれど、これはれっきとした病気なんですよ。

 

うつを経験したことが無い人にとっては「なまけている」「甘えている」とか思うかもしれないけれど、経験したからこそ言わせて欲しい。

 

「重度の鬱病を経験してごらん?世界が変わるから」って。皮肉ではなく、本当に「世の中には理解できないこと、どうしようもない状況がたくさんあるんだ」って視野が広がるから。

 

うつ病の症状が現れるのは心だけじゃないです。体にも思考能力にも、様々なところに症状が出ます。

 

重度の鬱病の場合、まず、日常生活が送れなくなります。自分の体がね、まるで自分のものじゃないみたいになるんですよ。全く動かせなくなる。なにひとつするにもまともにできなくなるんです。体が鉛のように重くて動けません。

 

私の場合、トイレに行くのがやっとでした。お風呂はかなり回復してからですね。入浴した後はぐったりして動けませんでした。

 

あと、頭がまともに働かなくなる。だから何しても楽しくないというか楽しめない。とにかく「苦痛」なんです。

 

テレビを見ようにもすごくしんどい。画面の人たちは笑っているけれど、何が面白いのか分からない。本を読もうにも、「理解できない」。あれは地獄でした。人の言うことも理解しようと頑張るんだけれど、全く理解できない。

 

なんといえばいいんですかね、相手が何か言っているんだけれど、「理解できない」んです。たとえるなら、まったく分からない外国語で話しかけられているような感覚ですかね。突然全く違う世界に放り込まれてしまった感じ。

 

運動が効果的なのはあくまでうつ病の「予防」

運動がうつ病「予防」に効果的だという意見については私も大賛成です。現に私も今、生活に運動を取り入れていますし。

 

 

ただ、運動が鬱病に効果的なのは、あくまで「予防」としてです。ここを間違えて、うつ病患者さんに運動させようとする人はたくさんいるけれど、これは本当にやめて欲しい。うつ病真っ只中の時には本当に辛くて苦しくなるから。だって日常生活でさえ無理なんですよ?

 

たとえるなら、40度の高熱で苦しんでいる人、全身打撲で絶対安静な人、そんな人たちに「走れ」といえますか?いや、走らせたら間違いなく死にますよね?

 

運動が効果的なのはあくまで「うつの予防」ですからね。絶対に言わないであげてくださいね。

 

間違った解釈がこれ以上広まりませんように

正直、経験した側からすると、うつ病の方に運動を進めてくる人には腹が立ちます。

 

でも、運動を進めてくる人は、「知らない」からやってしまうのも事実で。だからこれ以上間違った解釈が広がらないようにと、この記事に自分の思いをまとめてみました。

 

運動が効果的なのはあくまで「予防」だからね!まちがっちゃだめよ(^_^;)