「もったいない」の本質を間違えると逆にもったいないことになる
日本人の美徳でもある「もったいない」という考え方。
これ自体は、すごく良い言葉だと思う。「物を大切にする」という気持ちを表した言葉が「もったいない」だからね。
ただ、この本質を間違って使っている人が多いなとすごく思うの。
「もったいないから」と使わないのはもったいない
ものを溜め込んでしまう人に多いのが、「もったいないから」と使わない人。
貰い物や頂き物はもちろん、試供品やサンプルや紙袋など。中には、ありとあらゆるものを溜め込む人もいる。
「いつか使うかも」と思って、捨てられない、手放せないという状態。
でもね、「いつか」ってやってくることはまぁない。
そして、その「いつか」がやってきたときは、今とは状況が変わっていることが多いから、結局そのときに必要なものを用意したりする。
たとえば
- 小学校でもらった鉛筆。中学校に上がってシャープペンシルになると使わない。
- 頂き物のハンカチ、出番を待っている間に好みが変わって使わない。
そもそも、もし本当にお気に入りのものであれば、もらってすぐ使うと思うんよね。
使わないということは、それほど使いたいものではないということ。デザインだったり、使い勝手だったりが、自分の需要とは合わないということ。
物は使ってこそ、物の価値を発揮することができる。
人の価値観はそれぞれだと思うけれど、もったいないからと溜め込んで、使われずに埃をかぶってるほうが可愛そうなんじゃないかと私は思う。
また、「使わなきゃ」とか「片付けなきゃ」と、心がざわついたり罪悪感にかられるのは自分が可愛そう。
物は、自分のために使うもの。日常生活を快適にするために使うのが「物」。
物に振り回されて、消耗しては本末転倒。
物は使ってこそ価値がある。もったいがらずに使うべし。
「もったいないから」と食べ過ぎるのは本末転倒
食べ物に対しても、「もったいない」と思い過ぎるのは良くない。
私も過去、お金に困った時期があったから今も時々やっちゃうんやけど、「もったいないから」と満腹なのに食べるのは本当にやめたほうがいい。
食べ物を食べるのは「生きるため」。
だから、自分が必要な分だけ食べればいい。
「もったいないから」と食べるのは、自分より食べ物を優先させてしまっている状態。
結果、消化不良でお腹が痛くなったり胃がもたれたり、肥満や生活習慣病などに苦しむことになる。
「残すのはもったいない」と思うなら、残さなくて済むように少なめに買えばいい。
「もったいないから」と自分より食べ物を優先させるのはやめよう。
「もったいない」の本質は、「大切にする」ということ
日本人の美徳でもある「もったいない」という価値観。
この価値観の本質は、「大切にする」ということ。
リデュース・リユース・リサイクルという言葉のように、「何でもかんでも捨てるのじゃなく、大切に使うべし」という考え方が根本。
物にしかり、食べ物にしかり。
使わずに「もったいない」と思うなら、欲しい人や必要な人に譲ればいい。
身近に欲しい人がいるなら譲ればいいし、今はリサイクルショップも買取サービスもたくさんある。
自分の手に負えないものは手放す。自分の愛せるもの、お気に入りのものだけを持つ。
時にそれは、自分にとって必要ないものを「捨てる」「処分する」ということになるかもしれない。
でも、自分の手に負えないものは潔く手放すということも、ものを大切にすることだと私は思う。
自分にとって不要なものを手放すからこそ、自分の本当に大切なものを、大切にすることができるようになる。
食べ物を残すのが「もったいない」と感じるなら、あらかじめ少なめに買えばいい。
たくさんもらったものは、欲しい人がいるなら分け与えればいい。
「もったいない」の本質は「大切にする」ということ。
本質を間違えちゃダメだよ。