【過去から自由に!過去を強みに!】虐待サバイバーとしてインタビューを受けたよ
「虐待サバイバー」として、NHKのインタビューを受けた。
今一生さんのプロジェクト・みんなの「親への手紙」に応募した私の文章を見て連絡を下さったとのこと。
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▼私が書いたやつ
この記事は、虐待サバイバーとして今後伝えていきたいことと、インタビューを受けた理由について。
もくじ
「虐待サバイバー」として伝えたいこと
私は「虐待サバイバー」である。
かつてはそれに囚われていたし、正直、周りの人・もの・現実、すべてを憎んでいた時期もあった。
だけどそれでは何も変わらないし、自分自身も苦しいだけ。
「どうせ」「私なんか」と自分で自分に呪いをかけるだけ。
せっかくなら、体験を前向きに活かしてやれ。何もかも笑いと喜びに変えてやれと思った。
虐待を受けようが、過去に何があろうが、人は前向きに生きられるし、人生を楽しむ権利はあるのだ。
子供が見る「親」はたった2人
「親」は、子供にとって絶対的な存在。
なぜなら子供には、「自分の力で生きていく」ということがまだできないから。
親の言うことを聞かなかったら、生きてはいけない。絶対的な支配関係・主従関係にあるのだ。
だから親は全て正しい。正しい「親」に、私は従わなければならない。
私も過去にはそう思っていたし、従わないと殺されると本気で思っていた。
でも大人になり、いろんな人に会って、冷静に考えてみると、子供の頃に私が見ていた「親」って、数字で言えばたったの2人。
友達の親やいろんな人の親を見て思うんだけど、同じ「親」でも、いろんな人がいる。
尊敬できる人もいれば、私の親みたいなのもいる。
子供は自分の親が絶対的に正しい存在だと思ってしまいがち。
でも、自分の親が正しいわけではないし、「親」を知るには圧倒的にデータ不足なのだ。
「親子関係」以前に「人間関係」
親子・パートナー・友達・仕事仲間。
人間関係にはいろんな名前があるけれど、全てにおいて言えるのは、尊重と敬意が無ければ成り立たないということ。
関連記事:人間関係は全て「自分」と「他者」敬意と尊重がなければ成り立たない
私は私の親を尊敬できない。自分の感情を満たすために、子供を物のように扱う人を尊敬できない。
今の日本では、まだまだ「親子関係」「血縁関係」を絶対的なものだと捉えることが多い。
だけど、それって考えてみるとおかしいことだと思う。
親子であるだけで、血がつながっているというだけで、なぜその関係が成り立つと思うのだろう?
たとえば、暴力や暴言を吐く相手、支配しようとする相手が恋人だったら?女性が、DVモラハラ男と付き合っていたとしたら?
おそらく多くの人は、「そんな男とは別れろ」というんじゃないかな。
(※多くの人にとって想像しやすいように、「女性とDVモラハラ男」と書きました。私自身セクマイなので、性別での差別意識はありません。)
もちろん前述したように、親子関係にも素晴らしいものはある。私の友達にも、素晴らしい親子関係を築いている人もいる。
でもそれは、前提として「お互いに尊重と敬意がある」人間関係であるから。
親子関係=絶対的に大切にしないといけない関係
ではない。
「殺そう」とする親はいらない
尊重と敬意を持って接してくれる人なら、それは大切にすべきだ。
だけど、こちらを「殺そう」「傷つけよう」とする人ならいらない。
それは、親であろうがパートナーであろうが友達であろうが同じこと。
「私が我慢すれば」とか「私がなんとかしなきゃ」とか、難しく考えてしまう人は多いけれど(かつての私含め)、本質はすごくシンプル。
「あなたを蔑ろにする人」なら、付き合う必要はない。
親にかけられた呪いは自分で解ける
虐待サバイバーには認知の歪みがある。
認知の歪みがあると、同じことを言われても傷ついたり、ひねくれて受け止めてしまったりする。
「自分なんか」「どうせ」と、どんどん卑屈になってしまう。
まず、自分には認知の歪みがあること、そしてそれは虐待によるものだと理解する必要がある。
そして次に、その認知の歪みを自分で矯正していくのだ。
あなたはダメじゃないし、できそこないでもないし、いらない子でもない。
それは、単に、親が勝手にそう思っただけ。
あなたはあなたを幸せにして、もっと楽しく明るく自由気ままに生きて良いのだ。
親にかけられた呪いは、自分で解ける。
その方法も、今以上にどんどん発信していきたいと思っている。
自分の人生は自分で決められる
私が前向きに生きられるようになったのは、「自分の人生は自分のものであり、自分で決められる」と知ってから。
親のために生きる必要はないし、周りのために生きる必要はない。
まずなにより、自分は自分のために生きること。
あなたはあなたのために生きること。
それはワガママじゃないし、当たり前の権利であり義務。
また、あなたがあなたらしく生きることで、巡り巡って周りの人を幸せにすることもある。
私は仲良くなるに従い、「ぶっとんでるね」と言われることも多いんだけど(笑)、そんな私を好きだと言ってくれる人もいる。だからそれでいいと思っている。
圧倒的に、自分軸で楽しく自由に生きろ!
当ブログ、「死ぬこと以外はかすり傷」は、「圧倒的に自由気ままに楽しく生きる」をテーマに運営している。
▼くわしくはこちら
既存の価値観や考え方に囚われず、もっと自由に楽しく自由気ままに生きてやれ♪という、なんとも頭お花畑なブログである。
でもそれで良いのではないだろうか?
人に何を言われようが、どう思われようが、なにより「自分」はどう思うのか、どうしたいのか。
人の価値観や世間の価値観に振り回されるのではなくて、圧倒的に自由気ままに楽しく、自分軸で生きてやろう。
以上が、虐待サバイバーとして今後伝えていきたいことである。(思っていたより長くなってしまった 汗)
インタビューを受けた理由
では次に、今回インタビューを受けた理由について。
使えるものは全て使いたい
過去の経験や私自身のこと。
それはそのままにしておけば、辛く悲しい過去でしかない。
でも捉え方を少し変えるだけで、それは価値を持つようになる。
▼解釈の違いで現実や未来が変わるというわかりやすい記事
インクレディブル・ファミリーのウィンストンとイヴリン兄妹から学ぶ解釈問題
たとえば、過去に私と同じ経験をしている人にとっては、立ち上がるきっかけになるかもしれない。現在私と同じ思いをしている子供たちが、逃げる勇気をもつきっかけになるかもしれない。
立ち上がれるかどうかはその人次第だけど、そのきっかけを作れたら最高。だから私はインタビューを受けた。
過去の経験を、前向きなものとして使いたいと思ったのだ。
私と同じ経験をする人を増やしたくない
過去の私と同じ経験をする人を、私は増やしたくない。
辛く・苦しく・悲しい経験だから。
せっかく生まれてきたんだもん、明るく・楽しんで生きてほしい。
だから私は過去の経験を晒すことにした。
私と同じ経験をしても前を向いて生きられる
過去に起こった出来事を変えることはできない。
でも、これから先どうしていくかは自分でいくらでも変えることができる。
どんな経験をしていようが、どんな過去があろうが、前を向いて生きていくことはできるのだ。
子供は無力な被害者。嫌なら産むな
子供を持つすべての人と、これから子供を持ちたいと思うすべての人へ。
私の親は私に「一家心中した家の子供は偉い」と言いました。親の言うことを聞いているからだそうです。
でもそれは違います。
一家心中した家の子供は、偉いのでもなんでもなく、無力な被害者です。
子どもの命は子供のものです。
キツイ言葉に感じるかもしれないけれど、嫌なら産まないでください。無理して産む必要はありません。「産まない」という選択肢はアリだと私は思っています。
また、もしあなたが親で、なんらかの理由で苦しい思いを抱えているのであれば、今は相談できる機関もたくさんあります。
だからぜひそういうところを頼ってください。
積極的にSOSを出し、自分で全て抱え込まないでください。
あなたも子供も、どうか苦しまないでください。お願いします。
▼子育てにひとりで悩んでいるおかあさんへ、今はこんなサービスもあります。
全ての子供は愛されて生まれて来なければいけない
全ての子供は、愛されて、祝福されて生まれて来なければならない。
綺麗事に感じるかもしれないけれど、私は強くそう思います。
愛されて育った子供は、人を愛することができます。
愛されて育たなかった子供は、愛の意味を知ることが難しいです。支配したりコントロールしようとしてしまうこともあります。
なぜかというと、経験したことがないことってわからないからと、経験した通りのことをしてしまうから。
たとえば、戦争を経験したことがない人は本当の意味では戦争を知ることはできないよね。感情的な意味で見れば、「悲しい」「苦しい」「辛い」。経済的な意味で見れば、戦争では経済が動く。
知識としてはわかっていても、本当の意味では実感できない。理解することができない。
愛とはなにか、パートナーシップとはなにか、私も未だにいろいろと勉強中です(笑)
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同じ思いをする人が減りますように、同じ思いをした人が前向きに生きられますように
私と同じ思いをする人が、少しでも減りますように。
私と同じ思いをした人が、少しでも前を向けますように。
そんな気持ちを込めて、この記事を終わりにします。
記事になるのは年明け以降とのこと。その都度また随時報告したいと思う。
最後に、今回インタビューをしてくださったNHKの方々、本当にありがとうございました。今後もし虐待サバイバーのことでもそれ以外でもなにかありましたら、ぜひご連絡いただければと思います。