自由人法帳

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京都で導入!パートナーシップ宣誓制度とは?【性の多様性】

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ラジオで、9月から京都でパートナーシップ宣誓制度が開始されたといういうニュースを耳にした。

 

私自身自分の性自認が曖昧なXジェンダーで、人を好きになるのに性別が関係ないパンセクシャルだ。「性別意識」がすこぶる薄く、20代半ばごろに「あ、ワシもセクシャルマイノリティに分類されるんやな」と自覚した(笑)

 

残念ながら結婚制度にはあまり興味がないんだけど(過去に経験しているが)、セクシャルマイノリティ当時者であることや、地元である(転々としてきたが一番長いこと住んでいる)京都で導入されたということで詳しく調べてみた。

 

 

パートナーシップ宣誓制度とは?

地方自治体によってくわしい内容は違うみたいだけど、基本的にはセクシャルマイノリティカップルの結婚制度と考えてもらえればいいと思う。

 

京都市でのパートナーシップ宣誓制度の概要は以下

 この制度は,双方又はいずれか一方が性的少数者である二人が,互いを人生のパートナーとして,日常の生活において相互に協力し合うことを,市長に宣誓し,市長が受領証等を交付するものです。
 京都市は,お二人の思いを尊重するとともに,お二人が互いを人生のパートナーとして認め合い,自分らしく,いきいきと生活されることを応援する趣旨で,この制度を開始しました。
 パートナーシップの宣誓をしたお二人の間に法律上の効果(婚姻や親族関係の形成,相続,税金の控除等)を生じさせるものではありませんが,京都市として,この制度の導入により,市民や事業者の皆様の間に,性の多様性や性的少数者の方々に関する理解と共感の取組が広まることにより,お二人が,生活の中で抱えておられる困りごとや生きづらさが解消され,社会参加の促進につながるよう取り組むものです。

 

同性婚が認められていない日本では、今までどれだけ愛し合っていてもお互いを大切に思っていても、「異性でない」というだけで同性カップルは結婚できなかった。

 

しかしそういったカップルも、社会的に認められるようになったのだ!

 

概要に書いてある通り、残念ながら相続や税金の控除や親族関係の形成などは一般的な結婚制度と同じようにはできないみたいだが、これも今後声が大きくなれば認められるようになることも十分あり得る。同性カップルにとっては大きな一歩だと思う。

 

パートナーシップ宣誓をするには?

パートナーシップ宣誓をするにはいくつかの条件がある。ただ、どれも結婚とほぼ変わらないものだし、やることも簡単なものなのでそこまで構えないでいただきたい(笑)

 

パートナーシップ宣誓をするための条件

  • 2人ともが成年であること(成人していること)
  • どちらか1人が現在京都市民であること
  • 2人ともが現在結婚していないこと
  • 2人ともが現在ほかの人とパートナーシップを形成していないこと
  • 2人ともが民法上結婚できない関係でないこと(近親者など)

 

パートナーシップ宣誓をするために必要なもの

パートナーシップ宣誓には事前予約が必要なので、利用を希望される方は事前にお問い合わせをしよう。

>>連絡先はこちら

 

用意する書類関係は以下の通り

  • 住民票の写し又は住民票記載事項証明書
  • 戸籍抄本や独身証明書などの現に婚姻していないことを証明する書類
  • マイナンバーカードや旅券,運転免許証などの本人を確認できる書類

 

パートナーシップ宣誓で可能になること

上で書いた通り、パートナーシップ宣誓には結婚制度のような法的結束力がない。

 

しかし、住宅ローンサービスが受けられたり区営住宅などへの入居が認められたりするほか、一部の生命保険会社では生命保険の受け取り人を同性パートナーに指定できるものもあるようだ。

 

上でも書いたけど、今後パートナーシップ宣誓の利用者が増えれば、法的結束力も持つようになる可能性もある。まだ始まったばかりの制度だが、今後が楽しみな制度でもあるのだ。

 

パートナーシップ宣誓制度は軽い!?犯罪の温床になる!?

パートナーシップ宣誓について調べていた中で目にした意見の中には、肯定的なものもあったが否定的な意見もあった。

 

人の考え方は人それぞれなので、否定的な意見を持つ人がいることは当たり前だと思う。

 

しかし、その内容があまりにも「いやいやw」と思うものだったので、ここで反論を書かせていただきたいと思う(笑)

 

パートナーシップ宣誓は軽い!?

まず、「パートナーシップ宣誓は法的結束力がないので軽い」という意見。要するに、「簡単に離婚できるやんけ」というものだね。

 

これに対して思うのは、離婚=いけないものという価値観が日本ではまだまだ強いんだろうなーということ。

 

「簡単に離婚できるか否か」の前に、まず「なんで離婚しちゃいけないの?」というのが私にとっては不思議だった。

 

私自身離婚経験者であり、幼少期に両親の離婚を経験しているということもあるが、それらの経験から思うのは「破綻した関係は終わらせたほうがいい」ということだ。

 

お互いが好きあっていて・尊重しあっていて・大切にしあっているのであれば婚姻関係は続ければいいと思う。でも、好きじゃなくて・尊重もできず・大切にしあえない関係だったとしたら、そんな関係性を続けることに意義はあるのだろうか?

 

そんな関係性はお互いのためにならないし、終わらせて新たな人生に進んだほうが有意義ではないだろうか?

 

そして思うのは、法律婚であろうがなかろうが、添い遂げる人は添い遂げるし、別れる人は別れるということ。そこに同性異性は関係ないというのが私の意見だ。

 

パートナーシップ宣誓は犯罪の温床になる!?

また、パートナーシップ宣誓をすれば生命保険の受取人になれることから、いわゆる「保険金詐欺や結婚詐欺の温床になるのでは?」という意見もあった。

 

これも「パートナーシップ宣誓は軽い」という意見への反論と同じになるんだけど、それって同性異性関係なくない???笑

 

なんで同性同士だと保険金詐欺や結婚詐欺の温床になるのか、はっきり言ってしまうと意味が分からん。

 

それこそいわれのない偏見じゃないか、と正直思ってしまった。

 

というか、単純な数だけでいうのであれば異性婚のほうが絶対数は大きいのだから、結婚詐欺や保険金詐欺の数だってどう考えても多いよねというお話。

 

愛に性別は関係ない

反論としていろいろ書いてしまったが、私が言いたいのは「愛に性別は関係ないよ」ということだ。

 

異性同士だって同性同士だって、軽い人は軽いし詐欺をはたらく人ははたらくだろう(笑)

 

それを制度のせいにしてしまうのははっきり言ってお門違いだと思う。

 

また、そんないわれの無い懸念点ばかりあげて多様性を断絶してしまうのは、結果的に息苦しく生きにくい世の中になってしまうよと私は思う。選択肢の幅が狭まるわけやからね。

 

何度でも言うけど、愛に性別は関係ないでっせ。

 

まとめ

同性カップルでなおかつ結婚を望む人にとっては嬉しいパートナーシップ宣誓。

 

私も結婚には関心がないものの、性の多様性が受け入れられつつあるんだなと、ニュースを聞いて嬉しくなった。

 

気になる方はぜひ問い合わせてみてほしいし、京都市以外でもパートナーシップ宣誓制度を導入している市町村は増えてきているので、気になる方はぜひこちらも目を通してみてちょ。

>>日本のパートナーシップ制度 | 結婚の自由をすべての人に - Marriage for All Japan -